カモ葱 ２

ア〇ピー（広告警戒）患者に限らず、慢性病患者というのは、常に健康ビジネスと宗教団体の格好のカモだ。中でもア〇ピーは、隠すことができないので捕まりやすい。症状の酷いときは、気持ちが鬱々となるので、不幸オーラもばんばん発しているのだろう。人の惨めさにつけ込んだカルトまがいの宗教や、人助けが自分の使命だと勘違いしている「必要とされる必要」のあるスーパーエゴを簡単に引き寄せてしまうようだ。

引きこもりたくても、出かけなきゃならない時もある。一番苦労したのは娘が幼かった頃、彼女のために外出をしなければならなかったことだ。近所の公園でいつものママ友に会いそうな時間帯を避けて、娘を遊ばせていた時、今まで見かけたことのない子連れの女性に声をかけられた。私の真っ赤な顔を見てもリアクションをしないその女性に、つい私は安心して、おしゃべりを始めてしまった。そのうちに、「明日、ニコタマ（二子玉川）で子連れＯＫのイベントあるから行きません？」と誘われた。ろくに内容も聞かず、翌日待ち合わせ場所に行ってみると、そこにはさらに３人の子連れママ。「会場はすぐ近くなのよ。お友達も誘ったの。こちらの○○さんも、去年までようこさんと同じだったのよ。今、きれいでしょ？あ、これ見て・・・」と、チラシを渡された。

一瞬にして悟った私は、娘の手をつかみ、一目散にその場を去った。

「そうか・・・　そうか、だったのか！」